心の金持ちになりたい、幸せな日々を送りたい、だから

日々の生活の中で心の金持ちになる為の心の在り方を考えています

一隅を照らす光とは

一隅を照らすその第一歩

以前、私が務めていた会社に、
社長の知り合いで
途中入社された方がいました。

 

その方はちょっと
変わった方でして、

周りの影響をあまり受けず、
ひょうひょうと仕事を

こなされる方でした。

 

私が務めていた会社は、
社内では土足厳禁の会社で、

出社時や外回りから帰社すると、
靴を脱ぎスリッパや
サンダルに履き替えて

自分のデスクに向かうものでした。

 

その方が入社されてから、
まず始めたことは

玄関で脱いだ靴を
そろえる事でした。

 

それまでは複数の男性社員は、
脱いだ靴は
そのままそろえる
という事は全くしませんでした。

 

私も揃えることはしませんでした。
(とは言っても左右の靴が
とんでもない方向に
脱ぎ捨てることはしませんでしたが)

 

やがて、
彼の何気ない行いに社長が気づき
その事を朝礼で話しました。

 

だからといって、
社長は社員に強要することは
しませんでしたが、

一人また一人自然に靴を
揃えていくようになりました。

 

たった一人のこだわりから
始まったことですが、

些細な事でも、
周りがその習慣を
受け入れていくことが

社内の殆どの人に伝播し、
やがて社風として
習慣化されていきました。

 

「一隅を照らす灯」とは、
この様な変化を
齎してくれます。

 

最初は見えないくらい
わずかな灯かもしれませんが、

徐々に広がっていくことで
全体的に明るさをはっきりと

認識できるようになるものです。

 

そして「一隅を照らす灯」には
誰でもなれるものです。

 

気持ちの在り方

 

「兎角この世は住みにくい」
といったのは夏目漱石でしたが、

現代社会のような複雑な
社会構造の中で生きている
私たちには
中々
自分の思い通りにならず、
却って他人や社会に
振り回されることが多いものです。

 

この生きにくい世の中であっても、
心の在り方で物事や
周りの人を変えていくことは

不可能な事ではありません。

 

前向きな気持ちを持ち続けて、
日々過ごすことで

少しづつではありますが、
環境や結果が変わっていくものです。

 

本当に解決したい問題が、
思い通りの形に現れないとしても、

諦めず弛まぬ努力と
前向きな向上心の灯りが
消えなければ、
自ずと願望実現の道筋は
作られていくものです。

 

ただ只管頑張っている姿を
見て貰おうとは思わず、

わき目も降らずに一心不乱で
もがいている姿勢、努力は

いつの間にか周りにも伝わり、
誰かが背中を押してくれる
こともあります。

 

「一隅を照らす灯」
になるというのは、
そういうものかもしれません。

 

周りの援助を期待しているばかりでは、
周りは協力的になることは
ないでしょう。

 

自分の所属する部署や
プライベートな環境を

変えたいと望むなら、
見返りを求めずまず自分自身が

動かなければ周りを
前向きな気持ちにさせることは
出来ません。

 

「一隅を照らす灯」
照らすとは
自分を変える事でも
あるのです。

 

思考家 明徳義道 記す

 

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